日本語学校の授業・地域オンラインレッスンのふりかえりをブログにまとめます(概要編)

日本語教師
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ご訪問ありがとうございます。日本語教師のみやざきです。

みなさんは国内の日本語学校で働いた経験はありますか。
日本語学校以外でオンラインレッスンをしたことはありますか。

私は現在、日本語学校で週に1回だけ授業をしています。
今の勤務校には2015年の夏頃からお世話になっています。
そして、県内の日本語学習者向けにオンラインで
2020年から初級レベルの日本語グループレッスンをしています。

これまでも、Twitterで授業やレッスンの様子を
思い出したように時々つぶやいたりしていたのですが
これからはブログでレポートしてみようと思います。


自分のふりかえりになるし、もしかしたら誰かの役に立つかもしれない。
そのような思いから、この記事を書くことを決めました。

今回の記事は担当している授業・レッスンの概要編となっています。
ご興味のある方は、ぜひご一読いただけると嬉しいです。

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日本語学校初級クラス(2022年度前期)について

日本語学校のクラスは午前と午後に分かれています。2022年度は午前が在校生クラスメイン、午後が新入生クラスメインとなっています。私は今年度のシフト希望を「午後クラスならどのレベルでもいい」と申請したところ、久々に新入生のクラスを受け持つことになりました。

2022年度前期の初級クラスの学生たち

今回担当するクラスはネパール人がほとんどを占めるクラス。入国がやや遅れた学生たちがほとんどです。昨年度までたくさんいたベトナム人留学生は2022年度はほとんど入学していません。

今年度前期の午後の初級クラスはプレイスメント・テストの成績で4クラス編成になっています。教務主任によると、各学習者の習熟度によって随時クラス編成を行う予定とのことです。

2022年度は、コロナ禍の影響で2020年度~2021年度に入国できなかった留学希望者たちが一斉に入国しています。これからは、学習者の入国に伴って続々とクラスが増えそうです。

初級クラスの使用テキストは『できる日本語』

私の勤務校の初級クラスでは『できる日本語 初級』を使用しています。『できる日本語』シリーズはKindle(Amazonの電子書籍版)にも対応しています。

『できる日本語』の使い方や詳細情報を知りたい方は、ぜひ「できる日本語ひろば」をご覧ください。「日々の実践サポート」や「実践例と現場の声」のページがとても充実しています。

 

日本語学校(勤務校)の授業準備や設備等

日本語学校の授業の進め方や学校の設備はさまざまです。私の勤務校では、コロナ禍を契機に一気にICT化が進み、2020年度4月から適宜オンライン授業を実施しています。

勤務校には各階にWi-Fiがあって、各教室にPC・プロジェクターがあります。初級の授業では学校が準備したPowerPoint教材を使って進めます。事前にダウンロードして編集してもOKです。

そして、2022年度から紙の絵カード・漢字カードなどは完全に撤廃されました。

また、日々の授業の引き継ぎやスケジュール共有などはSlackというチャットツールを使用しています。「Slackを導入したら楽なのでは」と提案させていただいたところ、すぐに導入してくれました。

みやざき
みやざき

ICT化に柔軟に対応してくださるのは、とてもありがたいです。

地域オンライン日本語レッスンについて

地域オンライン日本語レッスンは、県の国際交流協会が提供しています。対面式のみだったレッスンを、2020年度からは対面・オンラインの2形態で開催することになりました。同じ教材で対面のクラスとオンラインのクラスがあり、私はオンラインのクラスのほうを担当しています。

2022年度の地域オンライン日本語レッスンの内容

今年度は初級クラスがレベル別に3つ、中上級クラスが1つあります。今回はN4相当のレベルの「初級3」と、会話やリスニングをブラッシュアップする「初中級」を担当します。「初級3」は「初級1」「初級2」が終わったくらいのレベル(N5相当)の学習者を対象にしています。

初級クラスの使用教材は『いっぽにほんごさんぽ』

「初級1」「初級2」「初級3」のクラスでは、『みんなの日本語』でおなじみのスリーエーネットワークが出版している地域日本語教育教材『いっぽにほんごさんぽ』を使います。初中級クラスでは『まるごと初中級 A2/B1』を使用しています。こちらはまた別の機会にご紹介します。

教材の構成は文型積み上げ型ですが、場面が「スーパー」「公民館」「自宅」「病院」「幼稚園」などとなっており、生活の中でイメージしやすいシーンが豊富です。ホームページには無料でダウンロードできる会話の音声教師用ツールも準備されているので、とても便利です。

オンラインレッスンで使用する機材やツールなど

オンラインレッスンでは、Web会議システムのZoomを使用しています。県の国際交流協会がZoomの有料アカウントを複数契約しており、その1つを講座実施用に共有していただいています。

レッスン中は書画カメラを使用してテキストを画面共有しています。学習者は全員『いっぽにほんごさんぽ』を購入しており、教師と学習者が同じ教材を見ながら学習を進めていきます。私は、教科書に消えるボールペン(フリクション)で直接書き込みながら、適宜指導をしています。

この方法でレッスンを進めるメリットは2つあります。

1つは、初級の学習者がオンラインレッスンで「いま、どこをやっているのか」を一目で理解できること。もう1つは、PowerPointやスライドを別途作成する必要がないことです。

 

初級クラスの授業・レッスンで心がけていること

日本語学校の授業やオンラインレッスンの当日に、ひそかに心がけていることがあります。

たいしたことではないのですが、落ち着いて授業やレッスンを行うため・ミスを最小限にするために、毎回おまじないのように実施していることが、いくつかあります。

日本語学校の授業をスムーズに行うための「直前準備」

日本語学校では授業直前に「教室の空間チェック」と「PCでの操作チェック」をします。慣れているので大丈夫!と思っているときほど、基本的なミスが出てしまうものなので注意しています。

「空間チェック」とは、教壇と学習者との距離の確認(オーディオの音声、ホワイトボードが見えやすさなどもチェック)、死角になりそうな席の確認などです。「PCでの操作チェック」は実際にPowerPointの動きを確認したり、プロジェクターで映写される画面の範囲を調整したりします。

そして、いつも何気なく、でも必ずやっているのは「早く教室に来た学生と雑談」と「早く教務室に来ほかの先生と雑談」です。軽く話をしておくだけで授業前のウォーミングアップになり、授業のイメージもしやすくなります。私が授業と同じくらい意義を感じているのが、この時間です。

初級クラスの授業・レッスン中に気をつけていること

日本語学校でも、地域オンライン日本語レッスンでも
私が初級の授業やレッスンで心がけているのは、例えばこんなことです。

・自分が長々と話すのではなく、学習者が発話しやすいように進める。
・もっと説明したほうがいいかな?と思っても、ひとまずサクっと進める。
・自分のミスをごまかすための独り言(言い訳)を言わない。
・初級だからといって、不自然なほどゆっくり話さない。助詞を強調しない。

他にも気をつけるべきポイントはいろいろあると思います。

初級の授業やレッスンでは学習者の集中力を妨げないように「余計なことを言わない」ことに気をつけています。何かの拍子に脱線したくなっても「それは本当に、初級の学習者にとって、この時間を使って話すほど有益か」を冷静に考えて、ぐっとこらえるようにしています。

  

今後は不定期で「授業・レッスンのふりかえり」を記事にします

今回は日本語学校での授業と地域オンライン日本語レッスンの概要をご紹介しました。

次回の記事からは、より具体的な授業・レッスン内容を
ダイジェストしてレポートしていけたらと思います。

最後まで記事をお読みくださり、ありがとうございました!

みやざき

通信制大学で日本語教育を学び、2008年に日本語教育能力検定試験合格。国内の日本語学校で専任、5年のブランク後に非常勤講師→フリーランス。現在は地域日本語教育コーディネーター、Webライティング、コラム執筆等を受託しています。

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