『まるごと初中級A2/B1』トピック1~3 レッスン前の留意点&ふりかえりをまとめてみました

日本語教師
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ご訪問ありがとうございます。日本語教師のみやざき(@jinro_miyazaki)です。

今回の記事では、地域のオンライン日本語レッスンで使用している『まるごと初中級A2/B1』のトピック1~3の扱い方(留意点とふりかえり)+「扱いやすさ」を5つ星評価+先生方の実践ツイートをまとめてみました。

 

各トピックの内容は以下の通りです。

トピック1「スポーツの試合」 

トピック2「家をさがす」

トピック3「ほっとする食べ物」 


みなさんは、どのトピックが「扱いやすそう」だと感じますか? 
もしくは「扱いにくそう」だと感じますか?

※公式サイトの『まるごと』初中級 A2/B1 教え方のポイント(PDF)はこちらです。

それではさっそく、実際の授業のダイジェストを見てみましょう↓

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トピック1 スポーツの試合(扱いやすさ:★★☆☆☆)

この最初のトピックで「スポーツの話題は無難」という狙いが見えるのですが、教師も学習者もスポーツに興味がない場合は、1回目から少々やりにくいトピックになっています(個人の感想です)

『まるごと初中級A2/B1』トピック1 授業前の留意点

教師も学習者も特に好きなスポーツがない場合は、学習者の国や地域で有名なスポーツ選手について教えてもらいましょう。過去にやったことがあるスポーツを聞いてもOKです。

国や地域のスポーツチーム、日本や受講者の国のスポーツのニュースなどを先に仕入れておくとスムーズです(教師がスポーツに興味がない場合は特に)

活動案1:P24で「日本で人気のあるスポーツは何だと思いますか?その理由は?」と聞く
活動案2:P29の「おうえんのことば」で、各国の応援の言葉を教えてもらう

『まるごと初中級A2/B1』トピック1 レッスン後のふりかえり

私のクラスでは「スポーツ」は盛り上がりに欠ける面もありました。学習者から「動詞の変換練習はいらないのでは?最初から変換後のもので練習したい」というリクエストがあったので、動詞変換の部分はこちらで予め正答を書いておきました。

P30の「おわびのメール」は読解問題なので宿題にしました。「読む」タスクは宿題にすることで読むスキルの差をカバーできるので、授業やレッスンがスムーズに進められます。

トピック1 #まるごと日記 の先生方のツイートはこちら。

 

トピック2 家をさがす(扱いやすさ:★★★☆☆)

学習者の中には、住居の選択権がない場合があります。例えば、学校や会社の寮だったり、配偶者が住居を決定していたり。そんな時は「自分の理想の家」の話を振るとスムーズです。

『まるごと初中級A2/B1』トピック2 授業前の留意点

国や地域によっては、住居を特定されるような情報交換しない場合もあります。安全面の観点からも、住所がわかるような質問は避けたほうが無難でしょう。現在の住まいについてピンポイントで質問するのではなく、過去の住まいと今を比べる→理想の住まいを話してもらうことで、発話に繋がります。

『まるごと初中級A2/B1』トピック2 レッスン後のふりかえり

P37の「どんな家に住みたいですか」は時間をとって考えてもらったため、学習者全員がまとまりのある発話をすることができました。P43の「よんでわかる」の後に「都会に住みたいか、田舎に住みたいか」でディベートしてもらってもよかったかも、と思いました。

トピック2の #まるごと日記 の先生方のツイートはこちら。

 

トピック3 ほっとする食べ物(扱いやすさ:★★★★★)

このトピックは盛り上がりやすいトピックで、特別な準備が必要ないほどです。盛り上がりすぎて時間が足りなくなる場合もありますので、時間配分には注意しましょう。

『まるごと初中級A2/B1』トピック3 授業前の留意点

学習者にベジタリアン(ヴィーカン)の人がいる場合には、焼き肉食べ放題などの肉の話で孤立しないように留意したほうがいいでしょう。また、アレルギーや好き嫌いがあったり、宗教上食べられないものがあるなど、食習慣は人それぞれなので配慮が必要です。

活動案:おすすめのレストランやレシピを情報交換する

『まるごと初中級A2/B1』トピック3 レッスン後のふりかえり

自炊より外食が一般的な国・地域もあったり、朝の定番の食事が決まっていない場合もあることが印象深かったです。もっと会話を生み出すようなしかけをたくさん作りたかったのですが、教科書のトピックを扱うだけでも十分に盛り上がるレッスンになりました。

トピック3の #まるごと日記 の先生方のツイートはこちら。

 

「JFにほんごeラーニング みなと」に初中級オンラインコース開設

Twitterで、JF「みなと」に「まるごと初中級」コースが追加されているという情報をいただきました。

JFにほんごeラーニング「みなと」とは、国際交流基金が制作する日本語学習プラットフォームです。

みなとは、学びと出会いの場を提供するプラットフォームです。JF日本語教育スタンダード(JFS)に基づく6つのレベルから、自分のレベルに合ったコースを探して、学習することができます。

・オンラインコースで日本語が学べます。
・同じコースの参加者同士がスレッド上でやり取りすることができます。
・コミュニティで世界中の仲間と交流できます。
・登録制(無料)です。

日本語学習ポータルサイト「NIHONGO eな」より

JF「みなと」のまるごとA2B1-1(初中級)自習コースはこちら

授業やレッスンと並行して、オンラインコースで予習・復習をしてもらえば、よりよい学習効果が期待できそうですね。

『まるごと初中級A2/B1』をレッスンで使ってみよう

今回は『まるごと初中級A2/B1』トピック1~3のレッスン前の留意点とふりかえりに加えて、実際に各トピックを教えた先生方のツイートを掲載してみました。

トピック4以降も別の機会にレポートする予定です。

みなさんの「#まるごと日記」も参考に、よりよいレッスンを展開していけたらと思っています。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

みやざき

通信制大学で日本語教育を学び、2008年に日本語教育能力検定試験合格。国内の日本語学校で専任、5年のブランク後に非常勤講師→フリーランス。現在は地域日本語教育コーディネーター、Webライティング、コラム執筆等を受託しています。

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