日本語教師になるには資格が必要?独学or通信?

日本語教師
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はじめに

こんにちは。日本語教師のみやざきです。

ライターの仕事を始めてから名刺交換をする機会が多くなり、日本語教師の仕事に興味を持っていただくことも増えました。

その中で一番多いのが「どうやったら日本語教師になれますか?」という質問です

  

みやざき
みやざき

そこで今回は、日本語教師になる方法をお教えします!

  

日本語教師はすぐにでもなれる

実は、資格がなくても日本語教師として働くことができます(こんなことを書くと、一部の方に怒られてしまいそうですが…)

国内・海外の一般企業などでは、資格不問の日本語教師の求人も存在します。

 
とにかく、日本語教師として働いてみたい!
 
  
という気持ちから、まずは海外で資格不問の日本語教師になる方や

  

海外に行ったら「日本語教師をやらないか」といわれて赴任することになった

 

というケースは、実は少なくありません。

  

みやざき
みやざき

後述する「法務省告示の日本語学校」で勤務する以外の場合、日本語教師の資格は必須ではありません。

   

しかしながら、私が選んだ「日本語教師への道」の第一歩は、資格をとることでした

 (次に続きます)

 

国内の日本語学校で働くには資格が必要

国内には日本語学校(法務省告示校)が 1,000校以上あります。私は国内の日本語学校で働きたかったので、まずは資格をとることにしました。

 
国内の日本語学校(法務省告示校)で働くには、以下のいずれかを満たしている必要があります

 

順番に見ていきましょう!

 

大学または大学院で所定の単位を履修

 

 日本語教育を主専攻(45単位以上)履修

 もしくは

 日本語教育を副専攻(26単位以上)履修

  

 という条件があります。

 これは通信制大学でも履修可能です


ただし、通信制大学で単位を取る場合、2017年8月1日に施行された「新基準」により、「面接授業かメディアを利用して行う授業」および「教育実習」が一定単位以上必須となりました。

  

現在、法務省告示の日本語学校で働く場合には「新基準」での修了が必要です。

 

※2017年7月31日以前の「旧基準」の資格で採用され、現在も働いている日本語教師もいます。

  

日本語教育能力検定試験に合格

有資格者になるには最もコストと時間を節約できる方法かもしれません。日本語教育能力検定試験の合格率は平成28年度~30年度で25%~28%台で推移しています。


現役日本語教師でも全員が合格できるというわけではないので、この資格を持っていると一定の信用を得られます。

  

この資格の特徴は、大卒でなくても日本語教師の資格が付与されることです

  

また、大学に在籍している学生が試験に合格し、一定の条件を満たすと、原則として返還義務を負わない「月額5万円・最長2年」の奨学金を受給することができます。

日本の大学(大学院及び短期大学を含む)に在籍する日本人学生及び私費外国人留学生で、本協会実施の日本語教育能力検定試験(検定)に合格し、日本語指導者を目指す者に対して、奨学金を支給します。

公益財団法人 日本国際教育支援協会  平成31年度JEES奨学金「募集・推薦要綱(PDF)」より
http://www.jees.or.jp/foundation/jltct-scholarship.htm

  

この試験は過去問を参照するなどして独学で合格することもできます


しかし、この試験は「〇点以上とれば合格!」という数値が決まっているわけではなく、合格基準点が毎年変わる上、その基準点は公表されていません。

  

そういった意味では、ベールに包まれた試験とも言えます…。

  

 公益財団法人 日本国際教育支援協会
 日本語教育能力検定試験ホーム
 http://www.jees.or.jp/jltct/

  

みやざき
みやざき

この試験についても、そのうち詳しく書こうと思います!

  

日本語教師養成講座420時間コースを修了

日本語学校等に設置されている日本語教師養成講座を修了して日本語教師になるケースです。
 

2017年8月1日以降の「新基準」では420時間コース修了+四大卒の条件が加わっています

  

なお、日本語教師養成講座420時間コースが存在しない都道府県もあります。私の愛する故郷、宮崎県もその一つだったのですが、2019年度からついに宮崎大学に養成講座ができました

全国の 日本語教員養成研修実施機関・団体(令和元年10月15日現在)は、文化庁ホームページの掲載リスト(PDF)で確認できます。

  

日本語学校以外での働き方

  

日本語教師が働く場所は、日本語学校だけではありません。


ざっと思いつくだけでも、以下のようなさまざまな働き方や所属機関があります。

  

  • 企業での日本語レッスン(ビジネス日本語やマナー等を指導)
  • 技能実習生への日本語レッスン (受け入れ団体へ派遣されて日本語を指導)
  • 小中学校の日本語指導員(外国にルーツのある子どもの日本語を支援)
  • 日本語教師養成講座の講師(職業訓練校で養成講座を実施している場合も)
  • オンライン日本語講師(オンラインで事前に講師登録する場合が多い)
  • 大学・大学院の研究機関(常勤、非常勤、准教授など)
  • 日本語教育に関する諸団体で勤務(国際交流基金など)
  • JICA海外協力隊(日本語教師として海外派遣)
  • ワーキングホリデー(国によって18~30歳までの年齢制限あり)

  

みやざき
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上記と日本語学校をかけもちしていらっしゃる先生もいます。

日本語教師の働き方は今後ますます多様化していくでしょう。

  

日本語教師は国家資格化される?

2019年3月4日に、日本経済新聞が以下のような記事を掲載しました。
 

政府は外国人材の活躍推進をうたった「未来投資戦略」で日本語教師の新資格を検討項目としており、文化審は19年度に具体的な制度設計に着手。文化庁は20年度以降の創設を目指す。

日本経済新聞  日本語教師の公的資格創設 判定試験や教育実習も必須に 文化審 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42003090U9A300C1MM8001/

  

みやざき
みやざき

現在、政府は「公認日本語教師」という仮称で

国家資格化を進める動きになっています。

 
日本語教師の国家資格化については、こちらの記事が参考になります。

登録日本語教員(日本語教師の国家資格?)になるには | JEGS
「日本語教師」が国家資格になるわけではなく、すべての日本語教師が登録日本語教員である必要はありません。資格のイメージ(例え)と国家資格でどう変わるか、そのメリット・デメリット、登録日本語教員(国家資格)になる方法とQ&Aで解説します。

 

  

おわりに

今回は日本語教師になる方法について書きました。日本語教師になるための方法や働き方はさまざまで、正解・不正解はありませ

  

自分が「これだ!」と思う方法があれば、ぜひ挑戦してみてください。

  

また次回の記事でお会いしましょう!

  

みやざき

通信制大学で日本語教育を学び、2008年に日本語教育能力検定試験合格。国内の日本語学校で専任、5年のブランク後に非常勤講師→フリーランス。現在は地域日本語教育コーディネーター、Webライティング、コラム執筆等を受託しています。

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